さて、予告したドラテン新生論ですが、まず言っておきます。
MMORPGのリニューアルを行うと人は減ります!
新生といったらまずはお隣FF14が挙げられます。ですが、FF14とは事情がだいぶ異なるという事情を踏まえる必要があります。
いきなり話が逸れてしまうのですが記念として、伝説の画像を載せておきます。
モンスターの数が少なすぎたので数を多くしたよ!!という公式のSS
画像出典 旧FF14公式ホームページ
広報スタッフもこんな感じ。
他にも有名どこはありますが、あえてちょっとマイナー目のものを。
いや・・・・ほんと・・・よくもまぁ復活したものです。
さて、今回の記事での「新生」の意は新FF14が発売される前のMMORPGの一般的な新生をさします。
新生というかシステムリニューアルという言い方の方が正しいでしょうか。
そしてこのシステムリニューアルなのですが非常に厄介ですし、実は、自ら進んで地雷へ突き進むヤバすぎる行為です。
それを実践してくれたMMORPGが、ありがたくもないのですが、個人的に物凄い身近にあったのです。
・・・これは古巣でもあるROの接続数の推移を見たものです。
ROではリニューアルの事を”R化”と呼称していました。
サービス開始から8年が経過して、全体的に飽和状態になったために行ったテコ入れは、FF14のような新生とは違って、それまでのスキルやモンスターの強さなどを大幅に修正したものになります。
たとえるならば、ver2の頃のドラクエ10でわりと頻繁に行われていたスキル修正を数十倍くらいにしたものだと思ってください。
これを行った結果は見ての通り、悲惨の一言です。
一応R化は話題を呼んで、一時的に持ち直しが見られていますが、その後は過去最低の接続数を記録し続けます。あまりにも激しいユーザーの減少に耐えられず、もう一度スキルを一新するために、それからわずか2年後には再び大幅なリニューアル、RR化が行われました。
このRR化は正直ぼくももうプレイしていなかったので、当事者として何か言えることはありませんが、おおむね失敗だったようです。
もう少し正確に言うと、ROを数字上、死に至らしめました。
「爽快感のあるゲームをトリモロス!」のはずが、実際はプレイヤーキャラが弱体化されたようでは、おとといきやがれという評価になることは想像に難くないでしょう。
RR化以降の接続数のグラフは元ROプレイヤーとしても悲しい気持ちになってくる程の悲惨さです。
まさに瀕死の病人へと突き落とされてしまいました。
それでもR化自体は必要だった
R化は数字から見れば失敗でしたが、同時に言わなければいけないのが、R化は必要な事でした。
さすがにサービス開始から8年が経過すれば、すべてがマンネリになります。
新しいスキルや職業も追加はされますが、それでも大きなバトルの変化はありません。
グラフでも見ての通り、緩やかな減少傾向は否めない状態でした。
ここで問題なのはあまりにも大きな変化になるだろうという前情報でした。あのスキルが弱くなる!あのジョブが弱くなる!と盛んに議論されればされるほど、モチベーションは下がります。
一応課金アイテムを使えばスキルはリセットされますし、配慮としてステータスのリセットもできたとは思います。けれども、それ以上に変わらなかった世の中が大きく変わるほど嫌な事はありません。
今まで培ってきたものが無駄になるかもしれない。たったこれだけで、どんな聖人君子も嫌な気分にさせてしまいます。
大きすぎる変化はいつも人を不幸にするという例のひとつではないでしょうか。
ドラテンにリニューアルは必要なのか
ではドラクエ10に新生、R化のような大幅な変化は必要なのか・・・?
まぁ正直そんなにプレイする事もないし、気づいたら自宅をくるくる回るだけという時間もあったり、一ユーザーとしてはドラテンはそこまで熱量をかける価値のないモノになりました。1年前くらいからですが。
けれども、それは初日からプレイしているからであって、単純に考えればドラテンが悪いという話とは繋がりません。
今ドラテンをはじめたとしても、それは新鮮にプレイできると思いますよ。
けれども、MMORPGの構造的問題として、時間が経てば経つほど新規の数が少なくなりますので、人口の10割近くが古参となります。
↑MMORPGの人口グラフ(イメージ)
「飽きたから新生が必要」が繋がらない話とは書いたのですが、飽きた人が人口の大きな割合を占める以上、どうしてもゲームを飽きさせないための変化が必要になってきます。
さて、現状のドラクエ10の問題はいろいろありますが、一番”新生”をしなければいけないのは戦闘と成長システムでしょうか。
とにかく戦闘は縛りプレイを入れるほどですから、限界ですね。
そうじゃないで好きで縛りを入れていたとしたらバカですが、バカであって欲しくないところです。
成長システムもすでに飽和状態です。
石板を捨てることが成長に繋がるというゲーム史上においてもっともアホらしいシステムもありますしね。
ところがです。これほど不満があるのにも関わらず、単純に変えることが良いものなのかといえば、これも実は繋がらないのです。
なぜなら、この欠陥システムのまま、数年の歳月が過ぎてしまったからです。
先ほども書きましたが、MMORPGの新生がなぜ失敗しやすいのか。
それは、とりあえず残っているそれなりの数のプレイヤーが飽きてしまった事を実践し続けて、積み重ねてしまっている以上、それをベースとして考えないと不幸が確実に訪れます。
もし修繕するとしたら、縛りプレイは同職縛りなんていう隣のアカい国が考えそうなことはやめて、アイテム使用制限とかに止め、まともな縛りを入れろ。石板は0.1秒で捨てられるようにしろ。この程度の修正でマシな状態にすることはできます。
今あるコンテンツもそうです。
ストーリーは配信の期間を短くすればよいですし、例えばすべてが退屈な魔塔は、階層まるまるバトルエリアにすることができれば楽しくなりそうです。
それができるかはわかりませんが、今ある素材をそのまま生かすことで、達成できる要素はあるのです。
リニューアルはその後のことです。
それにドラクエ10が新生が必要な成熟しきったMMORPGなのかといえば、今年にかぎりそれはないと言えるのです。
実はリニューアルする段階でもなかったドラクエ10
以前から申し上げていることではありますが、
特に今年に限り、PS4版とスイッチ版が発売されます。PS4版の売り上げは1万もいかないでしょうが、ドラクエ11の発売での相乗効果も含めれば、3DS版発売時よりかは新規参入のチャンスを得るのではないでしょうか。
つまり、ドラクエ10は成長の余力を残した状態にあります。
恐らくゲームシステムを大きく変えなければいけない時期は、仮に来るとしたらもっと先になると思いますね。
そしてその時期がきたとき、もし成功させたければ、ユーザーをいかに効率的に騙すか考えねばなりません。ROの致命的な失敗は、システムの修繕しか大規模に行わなかったことです。
見えている地雷ならば、どこかの人民解放軍のように人の波が地雷をすべて踏み潰すような、ダグラス
・マ元帥君が発狂しそうなレベルのリソースを投入する必要があるでしょう。
それが出来るかはわかりません、小さい会社ならそんなリソースを投入するなら新規タイトルを作ったほうが良いでしょう。ですが過去最高益に躍る天下のスクエニさま。
すこしくらいおこぼれをくれてもバチはあたらないのではないでしょうか。
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